排水処理におけるオゾン処理の目的をまとめると次の様になる。
1. 有機性着色成分の分解-脱色
2. 悪臭・不快成分の分解-脱臭
3. COD低減
4. 細菌、雑菌、ウィルス等の殺菌
5. 有毒・有害物質の分解-分解凝集凝固による濾過機捕捉
このように、オゾン処理が最も得意とする対象は有機物の分解であるが、他の処理プロセスと併用する場合(例えば焼酎蒸留廃液の酵素処理やプール水浄化の塩素処理など)に各単位操作の処理特性を十分理解した上で、全体の処理プロセスを決定する必要がある。
一般に、水処理で用いられる単位操作には、生物処理、個液分離処理(凝集枕殿・
濾過)、オゾン酸化、及び活性炭吸着があるが、オゾンは有機物を低分子化する機能と
疎水性物質を親水性に転換する機能を合わせ持つ。
オゾンの特徴としては他の酸化剤と比べ、
1.酸化力が非常に強い、
2.残留性が少ないために、二次公害などを引き起こさない、
3.現場製造で、発生量コントロールや停止が電気的に容易に行え、しかも次亜塩酸ナトリウムなどと違い、漏洩や他の薬剤と反応し、毒性を出すことはない、
4.現場製造のために、輸送・貯蔵の煩雑さがない、
5.保守管理が容易である。
6.機器の信頼性が高い、などがある。
オゾン処理による水質改善効果としては、
1.脱臭・脱色、
2.殺菌、
3.COD、
4.BOD、
5.濁度、
6.界面活性剤、
7.殺藻、などがある。
臭気・色度についてはオゾン処理により顕著に低減でき、またBOD、濁度についても改善効果がある。
PHについてはオゾン処理を実施すると、生物処理により溶解している炭酸ガス(二酸化炭素)が追い出されるため、一般的にPHは若干上昇した後、オゾン酸化により低下するが大きな変動はない。
BODの分析方法が他の水質項目の物理学的方法と違い、生物学的方法であるために、その分析値の制度は非常に不安定である。特に生物処理では、毒性のたかいものや分子量のおおきいものはBODとして分析できないこともままある。
オゾン処理によりBODが増加する場合でも、その数値はわずかであり、オゾン反応部分で
泡沫分離効果を考慮するなどの工夫により、BODの定常的な低減も可能である。
| NO | 原水種類 | 原水BOD(mg/L) | 処理水BOD mg/L | |
| オゾン注入率約10mg/L | オゾン注入率約15mg/L | |||
| @ | 濾過水 | 9.1 | 3.8 | 2.8 |
| A | 濾過水 | 2.0 | 2.3 | 2.4 |
| B | 二次処理水 | 14.0 | --- | 10.5 |
沖縄製糖宮古島工場のテストでも、ここに載せた大學実験室の効果例でも、オゾン処理
対象水BODが高い場合にはオゾン処理BODは低減し、オゾン処理対象水BODが低い
場合にはオゾン処理BODが増加しているが、その値は超長時間曝気以外はわずかな
のである。
CODは オゾン3倍量とCOD1倍量が理論的には反応する。
一般的には原水COD、処理水CODが低いほど比率は大きくなる。逆に原水COD,
処理水CODが高い場合はその比率が小さくなる。
平均的な除去率はオゾン処理60-180分における各種化合物のCODの7割
TOCの5割程度が除去され、消費オゾン量の1/2〜1/3のCODが減少する。高分子化合物、有機酸の除去率は低く、特に酢酸は全く減少が見られない。CODの減少は初期の早い反応と、後続の遅い反応からなり、水質によっては、一時的にBOD,CODがあがる場合がある。これはBOD,COD測定にかかりやすい物質が生成するためである。
COD 1mg/L低減するのに必要なオゾン注入率は2〜8mg/Lである。(原水種類や採水時期 処理水COD数値目標によって2〜8と違ってくる)
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