
農業用水・水産用水のオゾン利用
農業用水の殺菌
農業分野での生産技術として、養液栽培(水耕栽培)とハウス栽培が農業経営者に注目され、拡大している。
ここでの問題も、病害対策と残留農薬除去対策であると考えられている。
病菌が1株でも発生すると、これが作物全体に蔓延し、一夜のうちに全滅する事態になりかねない。
養液中に農薬を混入させることには安全面から問題がある。
もやし育成業における問題もモヤシの部分的腐敗であり、これは高温・高湿度の環境における雑菌の繁殖のためで、散布水のオゾン水化によりこれらの問題は解決されている。オゾン水の利用は雑菌の防除だけでなく、溶存酸素濃度の増加による根詰まり腐敗の防止にも寄与する。
養鶏、養豚用水
養鶏、養豚等における最大の問題は、伝染病の予防と消臭である。飲料水の無菌化と舎内空気のオゾン処理により伝染病を予防し、さらに舎内の消臭や排水処理にも利用されている。
環境に良いオゾン利用、農薬処理と用水・池・地下水・の浄化。
今、農業用に殺菌・殺虫用などの農薬が非常に多く使われている。その結果、塩素系、有機リン系、尿素系、フェノール系、フェノキシ系、ジフェニルエーテル系などの薬品が水に混入して流出してきている。このような農薬が水質汚染の一因となり問題となっているのは当然である。耐性菌も出て用水路の水だけでなく地下水(井戸水)も
深度20mまで汚染されているという。安心して使える深度は150m以上ともいわれている。
これら水中農薬のすべてがオゾン処理できるとはいわない。
しかし、水中の農薬の大部分がオゾン処理によって無害化処理が可能である。
養液栽培の病害防除に対するオゾン水の利用
解説項目
| 1. 養液栽培の病害 | 付図1養液栽培の分類図 |
| 付表2.根部及び地際部病害表 | |
| 2. 培養液の殺菌手法 | 付図3水生菌類の遊走子の伝染 |
| 付表4遊走子の温度と発病率 | |
| 3. 病原菌に対するオゾン水の殺菌効果 | 付表5.水耕栽培のホウレンソウ立枯病の伝染例 |
| 4. 培養液中への気体オゾンの注入 | 付表6.水耕栽培で発生する病害の病原菌と伝染方法 |
| 5. オゾン水による養液栽培の病害防除 | 付表7.固形培地方式養液栽培の栽培地使用回数とTMVの発 |
| 6. 種子等へのオゾン水殺菌の利用 | 付表8.トマト青枯病菌及びキュウリつる割り病に対する殺菌効果 |
| 付表9.pythiumaphanidermathumの遊走子に対するOZ水の影響 | |
| 付表10ミツバ根菌遊走子のオゾン殺菌効果 | |
| 付表11.大腸菌(K-12:IFO3301)に対するオゾン殺菌効果 | |
| 付表12.キュウリ及びミツバ根に付着した遊走子に対する殺菌効果 | |
| 付表13.オゾン水還流によるキュウリ地上部への障害 | |
| 付表14.オゾン水還流とキュウリの生育状況 | |
| 付表15.水耕培養液中の微生物数の変化 付表16.水耕栽培養槽へのオゾン水循環後の微生物数変化 付表17.オゾン水還流及び慣行栽培時の水耕培養液中の微生物数 付図18.写真 オゾン水処理によるキュウリ根面微生物の状態 付表22.オゾン水循環による根腐病防除効果 付表23.Pythium属菌遊走子のオゾン水の影響 付図25.水稲種子へのオゾン水殺菌効果 付表26.農業資材へのオゾン水殺菌効果 |
(当項目詳細説明と付図付表等の必要な方は、お手数ですが当ホームページTOPに戻り、資料請求欄で必要事項をご記入の上送信してください。)
※この項 参考文献 草刈真一農学博士(大阪府立農林技術センター 環境部病虫室長)執筆「オゾン利用浄化技術の実際」
サンユウ書房
養魚用水の殺菌
近年、水産業も乱獲や漁場の荒廃海水の汚染等により資源が枯渇し漁業経営者の中に養殖漁業への傾向が高まっている。オゾン水が注目されているのは、魚病の抑制効果と魚の活性化である。
次の表に各種魚病菌に対するオゾンの殺菌効果を示した。
魚病と殺菌オゾン濃度・時間
|
病名(対象魚例) |
病 菌 |
オゾン濃度 ・ 時間 |
|
ビフリオ病(ブリ) |
Vibrio anguillam |
0.6ppm < 60min. |
|
真菌症(クルマエビ) |
Fusarium solani |
< 3ppm 15min. |
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せっそう病(マス) |
Aeromonas salmonicide |
0.04ppm 30sec |
|
カラムナリス病(コイ) |
Cytophaga columunaris |
120ppm 5min. |
|
鮨赤病(ウナギ) |
Aeromonas liquefaciens |
0.1ppm 1min. |
|
レッドマウス病(ニジマス) |
Yersinia ruckeri |
0.1ppm 1min. |
水生菌については、0.5ppm 1分間処理により完全に死滅することが知られている。
オゾン利用により、孵化率が劇的に高くなり生簀における生存率も上がるため、紅鱒、鮭、牡蠣等から河豚、かれいなど高級魚に利用範囲がひろがっている。 特に陸上養魚場での溶存酸素濃度の増加による過密養殖が増え経営上の利点となったのは、酸素を消費する有機物質の分解とオゾンによる排泄物の浄化とあわせ魚の成育に好影響を与えるためである。
水族館での利用では、鮫やエイなどの大型魚の飼育が可能となると同時に、水の透明性増加と処理機の負担軽減に
役立っている。
オゾン水を用いた多くのケースで魚の成長促進が見られるが、オゾンによる排泄物の浄化と溶存酸素の増加による餌摂取量の増加に関連している。漁船の活餌へのオゾン利用により高密度飼育が可能となっている。
イワシの活餌を要するカツオ釣り漁船では、オゾン発生装置の設置が標準仕様となっている。
参考文献(敬称略)
1杉本英俊「オゾンの基礎と応用」光琳.
2.伊藤泰郎「オゾンの不思議」講談社
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